トラカプミン注1000mg


作成又は改訂年月

*2008年2月改訂(第2版)

2006年10月作成

日本標準商品分類番号

873327,87449

薬効分類名

抗プラスミン剤

承認等

販売名

トラカプミン注1000mg

販売名コード

3327401A4223

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10758000

商標名
Tracapmin

薬価基準収載年月

2006年12月

販売開始年月

2007年3月

貯法・使用期限等

 貯法
室温保存

 使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

基準名

 日本薬局方
トラネキサム酸注射液

規制区分

 処方せん医薬品
(注意−医師等の処方せんにより使用すること)

組成

 トラカプミン注1000mg

1管(10mL)中トラネキサム酸1000mgを含有する。

製剤の性状

色調pH浸透圧比
無色澄明7.0〜8.0約2
(生理食塩液に対する比)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
トロンビンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)

2.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

 ○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向(白血病,再生不良性貧血,紫斑病などおよび手術中・術後の異常出血)

 ○局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血(肺出血,鼻出血,性器出血,腎出血,前立腺手術中・術後の異常出血)

 ○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒などの症状
湿疹およびその類症,蕁麻疹,中毒疹・薬疹

 ○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹などの症状
扁桃炎,咽喉頭炎

 ○口内炎における口内痛および口内粘膜アフター

用法及び用量

トラネキサム酸として,通常成人1日250〜500mgを1〜2回に分けて筋肉内または静脈内注射する。
術中・術後などには必要に応じ1回500〜1000mgを静脈内注射するか,または500〜2500mgを点滴静注する。
なお,年令・症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
血栓のある患者(脳血栓,心筋梗塞,血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者[血栓を安定化するおそれがある。]

2.
消費性凝固障害のある患者(ヘパリン等と併用すること)[血栓を安定化するおそれがある。]

3.
術後の臥床状態にある患者及び圧迫止血の処置を受けている患者[静脈血栓を生じやすい状態であり,本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床,圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。]

4.
腎不全のある患者[血中濃度が上昇することがある。]

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
トロンビン血栓形成傾向があらわれるおそれがある。血栓形成を促進する作用があり,併用により血栓形成傾向が増大する。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ヘモコアグラーゼ大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある。ヘモコアグラーゼによって形成されたフィブリン塊は,本剤の抗プラスミン作用によって比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがあると考えられている。
バトロキソビン血栓・塞栓症を起こすおそれがある。バトロキソビンによって生成するdesAフィブリンポリマーの分解を阻害する。
凝固因子製剤
 エプタコグアルファ等
口腔等,線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進するおそれがある。凝固因子製剤は凝固系を活性化させることにより止血作用を発現する。一方,本剤は線溶系を阻害することにより止血作用を発現する。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

 ショック(頻度不明)
ショックを起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

下記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

 頻度不明
過敏症そう痒感,発疹等
消化器悪心,嘔吐,食欲不振,下痢
一過性の色覚異常(静脈内注射時)
その他眠気,頭痛

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので,減量するなど注意すること。

適用上の注意

1. 静脈内注射時
ゆっくり静脈内に投与すること。(急速に投与すると,まれに悪心,胸内不快感,心悸亢進,血圧低下等があらわれることがある。)

2. 筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては,組織・神経等への影響を避けるため,下記の点に注意すること。

(1)
注射部位については,神経走行部位を避けて慎重に投与すること。

(2)
繰り返し注射する場合には左右交互に注射するなど,同一部位を避けること。なお,低出生体重児・新生児・乳児・幼児・小児には特に注意すること。

(3)
注射針を刺入したとき,激痛を訴えたり,血液の逆流をみた場合には直ちに針を抜き,部位をかえて注射すること。

3. アンプルカット時
本剤はワンポイントカットアンプルを使用しているので,アンプル枝部のマークを上にして反対方向に折ること。
なお,アンプルカット時の異物の混入を避けるため,カット部をエタノール綿等で清拭し,カットすること。

その他の注意

イヌに長期・大量投与したところ網膜変性があらわれたとの報告がある。

薬効薬理

トラネキサム酸はプラスミンやプラスミノーゲンのリジン結合部位と強く結合し,プラスミンやプラスミノーゲンとフィブリンとの結合を阻止する。このため,プラスミンによるフィブリン分解は強く抑制され,更に,α2-マクログロブリンなど血漿中アンチプラスミンの存在下では抗線溶作用は一段と強化される。また,異常に亢進したプラスミンは血小板の凝集阻止,凝固因子の分解等を起こすが,軽度の亢進でもフィブリン分解がまず特異的に起こる。したがって一般の出血の場合,トラネキサム酸はこのフィブリン分解を阻害することによって止血作用を示すと考えられる。更に血管透過性の亢進,アレルギーや炎症性病変の原因になっているキニンやその他の活性ペプチド等のプラスミンによる産生を抑制し,抗アレルギー・抗炎症作用を現す。1)

有効成分に関する理化学的知見

 一般名
トラネキサム酸(Tranexamic Acid)

 化学名
trans-4-(Aminomethyl)cyclohexanecarboxylic acid

raster

 分子式
C8H15NO2

 分子量
157.21

 性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に溶けやすく,エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
本品1.0gを水20mLに溶かした液のpHは7.0〜8.0である。

取扱い上の注意

 安定性試験
長期保存試験(25℃)の結果より,トラカプミン注1000mgは通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。2)

包装

トラカプミン注1000mg
  10mL×50管

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
第十五改正日本薬局方解説書 C-2743,廣川書店,東京(2006)

2)
日医工株式会社 社内資料:安定性試験

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。

*日医工株式会社 お客様サポートセンター

〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21

  フリーダイアル(0120)517-215

  Fax(076)442-8948

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元

日医工株式会社

富山市総曲輪1丁目6番21