お薬を飲み忘れていませんか
毎日飲むお薬をたまに飲み忘れてしまうことや病院を受診する間隔によって薬が余ることは、誰にでもあり得ることです。この余った薬のことを「残薬」といいます。
一般的に、服用する薬の種類が多いほど、薬の飲み忘れが増える傾向にあることがわかっています。
また、飲み忘れをしていない場合でも、入院した際に病院で新しく出されたお薬を家に持って帰ると、入院する前までに飲んでいたお薬は残薬になってしまいます。
服用薬剤の残薬状況(種類別)
平成27年度厚生労働省保険局医療課委託調査「薬局の機能に係る実態調査」より抜粋。図表を加工して作成
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000103301.pdf
飲み忘れたお薬がある場合、薬局に相談してみましょう。
薬剤師が、「本来もらうべき薬の数」から「余っている薬の数」を引き算(残薬調節)して、お薬を整理してくれます。患者さんにとっても、お薬代が安くなり、医療費の節約を行うことができます。
また、普段飲んでいない薬が置きっぱなしになっていると、小さいお子さんが間違って飲む危険があります。子どもの誤飲事故の割合では、タバコに次いで、医薬品の誤飲も多いのです。
さらに詳しく「薬はどのようにして保管すれば良いのでしょうか」のページへ
残薬調節には多少時間がかかる場合があります。また、残薬の調節は医師に連絡して行います。
医師にお薬を飲めていないことを伝えると、医師が怒るのではないかと不安に思う方もいるかもしれませんが、残薬がないのは珍しいことです。厚生労働省の調査によると、「医薬品があまった経験はありますか」という質問に、半分以上の患者さんが「お薬が余ったことがある」と答えています。
医薬品が余った経験の有無
平成25年度厚生労働省保険局医療課委託調査「薬局の機能に係る実態調査」より抜粋。図表を加工して作成
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031312.pdf
いつ飲み忘れてしまうのかを伝えることで、一日一回のお薬に変えることや、薬を飲む時間をまとめてくれる場合もあります。
薬の飲み忘れが続いたり、自己判断で薬の服用を中止すると、症状が悪化してしまうこともありますので、お薬が家に余っている場合には、医師や薬剤師に相談してみましょう。
医療関係者のみなさまへ
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