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ドライマウス

2018.12.27

監修日本歯科大学 教授 / 口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長 菊谷 武先生

唾液には、どのような
役割があるのでしょうか

唾液には、口の粘膜の炎症を抑えたり、口の中の微生物が増えすぎないようにする役割があります。

また、唾液は口の中をまんべんなく潤し、移動することで、口の中が汚れることを防止しています。夜間は、だれでも唾液分泌が減少します。朝、目が覚めた直後は、口の中が粘つき、口臭も感じるのは、唾液が少ないことで、口の中の微生物が増加しているためです。

コラム唾液と虫歯・入れ歯の関係について

唾液の減少は、歯の病気も引き起こします。特に虫歯は、虫歯菌と呼ばれるミュータンス菌が出す酸によって歯が溶ける病気です。唾液は、ミュータンス菌の増加を抑える作用があるだけでなく、ミュータンス菌が出した酸を洗い流し、さらには、中和する能力も備えます。緩衝作用と言われるものです。口の中は酸性にもアルカリ性にも偏りすぎないことがよく、唾液はこの中和(緩衝)作用を担っています。

入れ歯を使用している人の場合、唾液の減少によって、入れ歯の安定を損なうことがあります。特に総入れ歯の場合、入れ歯と顎の粘膜は吸盤作用で吸着しています。この作用を助けているのが、唾液です。濡れたガラスとガラスがなかなか剥がれないように、間に水分があることで、吸着力が増します。

さらに、唾液が不足していると、入れ歯によって粘膜を傷つけやすくもなります。乾いた粘膜では入れ歯が少し動いただけでも粘膜が傷ついてしまうのです。

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