ベバシズマブ

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薬効薬理作用機序

作用機序

ベバシズマブは,ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)に対する遺伝子組換え型ヒト化モノクローナル抗体である。VEGFは,血管内皮細胞の細胞分裂促進・生存を制御するとともに血管透過性の亢進に関与するサイトカインであり,種々の癌細胞において発現が亢進している1,2)。ベバシズマブは,ヒトVEGFと特異的に結合することにより,VEGFと血管内皮細胞上に発現しているVEGF受容体との結合を阻害する3)。ベバシズマブはVEGFの生物活性を阻止することにより,腫瘍組織での血管新生を抑制し,腫瘍の増殖を阻害する3,4)。また,VEGFにより亢進した血管透過性を低下させ,腫瘍組織で亢進した間質圧を低減する4)

作用機序
  • 1) Ferrara N, et al.: Nat Med. 2003; 9: 669-676.
  • 2) Ferrara N, et al.: Endocr Rev. 1997; 18: 4-25.
  • 3) Presta LG, et al.: Cancer Res. 1997; 57: 4593-4599.
  • 4) Willett CG, et al.: Nat Med. 2004; 10: 145-147.