スコア評価式 質問紙 5問(Swallow-5)
摂食嚥下障害を起こすと、正常な飲食ができないことにより栄養不良や脱水を引き起こしたり、食べ物や汚れた唾液が気道に入って誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。また、進行すると、飲食が思うようにできなくなり、“食べる楽しみ”を失ってしまうなど、QOL(Quality Of Life=生活の質)の低下にも繋がります。
聖隷式嚥下質問紙1)(摂食嚥下障害 質問紙)は、15項目を各3段階で評価することで、摂食嚥下障害を効率よくかつ簡便にスクリーニングできる質問紙で、肺炎の既往、栄養状態、口腔・咽頭・食道機能、声門防御機構などが反映される構造になっています(感度92.0%、特異度90.1%)。
Swallow-5(スワローファイブ)は、聖隷式嚥下質問紙の簡易版として開発されました。15の項目を5項目に絞り、「A:重い症状=4点」「B:軽い症状=1点」「C:症状なし=0点」として評価を行い、A、B、C各点の合計が3点以上の対象者を「摂食嚥下障害の疑いあり」と判定します(感度:88.0%、特異度:87.3%)2)。
Swallow-5は、様々な場面や集団に対して、迅速かつ簡便に使用できますので、これまで以上に活用範囲・可能性が拡がります。老化と共に摂食嚥下機能は低下しますが、進行を遅らせることは可能です。摂食嚥下障害の顕在化、早期発見の一助としてご活用ください。
聖隷式嚥下質問紙は15の質問項目に対して「A:重い症状」「B:軽い症状」「C:症状なし」の3つの回答選択肢があり、Aの回答が1つでもあれば「摂食嚥下障害の疑いあり」と判定するスクリーニングのための質問紙です1)。
その後、15項目から他者による評価が可能な10問を選択したSwallow-103)、さらに5項目に絞り、簡易的にスクリーニングが可能なSwallow-52)が開発されました。また、評価法として「A:4点」「B:1点」「C:0点」とし、その合計点で評価するスコア評価方式が開発されました4)。それぞれの質問紙の評価基準および、感度、特異度は以下の通りです。いずれも、本人以外のご家族や介護者等の観察による評価が可能です。
- 大熊るり, 藤島一郎他:摂食・嚥下障害スクリーニングのための質問紙の開発 日摂食嚥下リハ会誌6(1):3-8, 2002
- 中野雅德, 藤島一郎他:簡便に摂食嚥下障害をスクリーニングできる簡易版聖隷式嚥下質問紙の開発 日摂食嚥下リハ会誌29(3):111-117, 2025
- M. Nakano, et al.: A revised version of the Seirei Swallowing Questionnaire for people with cognitive decline (Swallow-10), J Med Invest. 2023;70(1.2):231-235.
- 中野雅德, 藤島一郎他:スコア化による聖隷式嚥下質問紙評価法の検討 日摂食嚥下リハ会誌24(3):240-246, 2020