湿製錠剤の開発経緯
湿製錠剤が生まれるまで
湿製錠剤が生まれることになったきっかけは、製剤開発担当者が介護現場で実習を受け、錠剤を粉砕し食事に混ぜて服用している現状を目の当たりにしたことです。このような現状から、高齢者にとって服用しやすい剤形の必要性を実感し、製剤開発に取り組みました。
開発のヒントとなったのは、口どけのよい『ラムネ菓子』でした。
湿製錠剤の歴史
湿製錠剤を製造する為の専用の湿潤粉体打錠機をエーザイグループが開発し、エルメッドエーザイ(現 エルメッド)が1997年に初の湿製錠剤を発売しました。その後、OD錠として2008年に発売したのが、ファモチジンD錠「EMEC」です。
エルメッドが日医工と経営統合後、2020年6月にガランタミンOD錠「日医工」・メマンチン塩酸塩OD錠「日医工」を発売し、現在8品目の湿製錠剤製品を取り扱っております。
普通錠として発売
- 1997年
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エチゾラム錠
「EMEC」
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- 1998年
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ドンペリドン錠
「EMEC」
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- 2002年
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エナラプリルM錠「EMEC」
(現 エナラプリルマレイン酸塩錠「EMEC」) -
ブロチゾラムM錠「EMEC」
(現 ブロチゾラム錠「EMEC」)
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- 2004年
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ドキサゾシン錠
「EMEC」
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OD錠として発売
- 2008年
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ファモチジンD錠
「EMEC」
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- 2020年
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メマンチン塩酸塩OD錠
「日医工」 -
ガランタミンOD錠
「日医工」
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剤形区分・製法・申請の関係
剤形区分 | 普通錠 | |
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一般的な錠剤 | 湿製錠剤 | |
製法 | 乾式打錠法 | 湿式打錠法 |
申請に必要な試験 | 生物学的同等性試験は「水あり」のみで実施 | |
添付文書【使用上の注意】における 『唾液のみで服用可能』の記載 |
記載なし | |
製品 | エスゾピクロン錠「日医工」 セレコキシブ錠「日医工」 レベチラセタム錠「日医工」 など |
エチゾラム錠「EMEC」 ドンペリドン錠「EMEC」 ブロチゾラム錠「EMEC」 エナラプリルマレイン酸塩錠「EMEC」 ドキサゾシン錠 1㎎/2㎎/4㎎「EMEC」 |
剤形区分 | 口腔内崩壊錠(OD錠) | |
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一般的なOD錠 | 湿製錠剤 | |
製法 | 乾式打錠法 | 湿式打錠法 |
申請に必要な試験 | 生物学的同等性試験は「水あり」に加え、「水なし」でも実施 | |
添付文書【使用上の注意】における 『唾液のみで服用可能』の記載 |
記載あり | |
製品 | ジルムロ配合OD錠「日医工」 ピオグリタゾンOD錠「日医工」 プレガバリンOD錠「日医工」 など |
メマンチン塩酸塩OD錠「日医工」 ガランタミンOD錠「日医工」 ファモチジンD錠「EMEC」 |