嚥下体操・訓練
嚥下(えんげ)
体操(嚥下準備体操)
誤嚥は食べ始めのひと口目に起こりやすいので、食べる前に準備運動を行うと効果があります。顔や首の筋肉の緊張を解いたり、鍛えたりするのが目的です。片麻痺の方の場合は、動かすことのできる片側だけでも効果があります。
※首に障害がある方は、首・肩の運動は医師の指導に従ってください。
1ゆっくりと深呼吸をします。
まず、口から息をゆっくりと吐き出してから鼻から吸い込みます。手をお腹にあてておき、吐くときはお腹がへこみ、吸うときはお腹が膨らむようにします(腹式呼吸)。
また、吐くときは口を少しすぼめてローソクを吹き消すようにするとよいと思います。ゆっくりと深呼吸を数回ほど繰り返したら、次に移ります。
- 鼻から吸って
- 口から吐く
2普通に呼吸しながら、首をゆっくりと回します。
右へ1回、左へ1回まわしたら、左右に1回ずつ、ゆっくりと首を曲げます。
3肩の運動です。
ぎゅっと肩をすくめるように上げ、力をすっと抜いて肩を下へおろします。2~3回繰り返したら、肩を中心に両手をゆっくりまわします。
4上体を左右にゆっくり倒します。
5頬をふくらませたり、ひっこめたりします。(2~3回)
6大きく口を開いて、舌を出したり、ひっこめたりし、左右にも動かします。(各2~3回ずつ)
また、上下の歯を奥歯から順になめます。
7「パパパ、ラララ、カカカ」または「パラカ」とゆっくりと発声します。
はじめはゆっくりと5~6回繰り返し、次に早く5~6回繰り返します。(発音する時の舌や唇の動きが、嚥下(えんげ)の動きと共通する部分が多いのです)
8口をすぼめて息を強く吸い、冷たい息が喉にあたるようにして喉の感覚をリフレッシュします。
9額に手を当てて抵抗を加え、おへそを覗き込むように強く下を向くようにします。
次の2つの方法で行ってください。食事の直前に行うと効果的でしょう。
- ゆっくり5つ数えながら持続(6~7秒)して行ってください。
- 1から5まで数を唱えながら、それに合わせて下を向くように力を入れてください。
食事の直前に行うと効果的でしょう。
10ゆっくりと深呼吸します。
はじめに行った深呼吸を行って終わりです。
ゴクンと唾液を飲んで、のどの動きを確かめてから、さあ食べましょう。
これらの運動は毎食前に忘れずに行うことをおすすめします。これを参考に自分に合った方法を工夫して行ってみてください。