ABOUT DYSPHAGIAなるほど摂食嚥下障害

監修:浜松市リハビリテーション病院 
病院長 藤島一郎 先生

はじめに

肺炎は日本人の死因第3位で、その80%近くを65歳以上の高齢者が占めています。

図1:肺炎患者の年齢構成

参考資料
平成28年9月2日;第2回在宅医療及び医療・介護連携に関するWG
資料2:「高齢化に伴い増加する疾患への対応について」より

高齢者の肺炎には、嚥下(えんげ)機能の低下による食物や唾液などの誤嚥(ごえん)が原因で起こる誤嚥(ごえん)性肺炎が7割以上を占めることが分かっています。

高齢者は抵抗力がないため、一度肺炎になるとなかなか治らなかったり、寝たきりになるきっかけとなる場合があります。
また、老化と共に嚥下(えんげ)機能は低下しますが、一度低下した機能はなかなか元に戻りません。
老化は避けられないものの、進行を遅らせることは可能です。嚥下(えんげ)機能低下も早めに手を打って対策を立てることが肝要です。
ここでは、摂食嚥下(えんげ)障害の症状、主な原因、在宅ケア、訓練法、薬の飲み方(飲ませ方)を分かりやすく解説しています。