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DYSPHAGIA Q&A摂食嚥下障害Q&A

監修:浜松市リハビリテーション病院 
病院長 藤島一郎

ご活用事例紹介 
赤塚並木調剤薬局さま

03「食べる力・飲みこむ力」を継続的に支援する健康サポート活動
地域の高齢者を対象とした認知症カフェ【赤ニコカフェ】

東京都板橋区 株式会社メデカルユニオン
赤塚並木調剤薬局さま
取材日:2018年8月17日

摂食嚥下障害質問シートを継続的に活用した
赤ニコカフェ実施の様子はこちら

まず、メデカルユニオンの
概要について教えて下さい。

板橋区内北西部に薬局4店舗を構え、地域に根ざし皆様の健康サポーターを目指しております。
メデカルユニオンは、私の父(並木喜次)が1955年(昭和30年)に開局した並木薬局から始まりました。
当時はまだ国民皆保険制度もなく、薬局も個人病院も少なく、当薬局がOTC薬や薬局製剤を提供して、地域の方々の健康サポーターとして重要な役割を果たしてまいりました。

その後、国の政策による医薬分業が進んだことから、1983年(昭和58年)に保険調剤薬局「赤塚並木調剤薬局」を開局しました。そして主に精神科系の病院やクリニックさまからの処方箋を受け付ける「みその薬局」、「みその薬局 成増店」、「みその薬局 西台店」を加え4店舗を展開しています。

メデカルユニオンが
立ち上げた【赤ニコカフェ】
について教えて下さい。

地域の高齢者を対象にした「認知症カフェ」です。
「いつまでも健康でいたい」「認知症になりたくない」と思っている高齢者は沢山いらっしゃいます。
そういった高齢者の方々の力になることができないかと考える中で、認知症カフェを思いつきました。
地域の老人クラブの賛同を得ることができ、赤塚並木調剤薬局がある商店街のコミュニティー広場(赤ニコ広場)をお借りし
開催することになりましたので、【赤ニコカフェ】と名付けました。

認知症は現時点では根治治療薬がないため、予防がとても大切と考えています。赤ニコカフェの主なテーマは、『認知症予防のために日常でできることの「知恵」を見つけよう』です。例えば管理栄養士が配布用のレジュメを用意し
20分ほどお話をして、その後はおしゃべりタイムです。会の冒頭で「認知症になりたくない人」と聞くと皆さんの手が上がり熱心に話を聞いてもらえます。
自分自身でできる健康維持や予防の取組みとして、食を中心とした様々なサポートをすることを心がけています。

  • 赤塚一番通り商店街

  • 赤塚一番通り商店街(赤塚並木調剤薬局)

  • 商店街のコミュニティー広場(赤ニコ広場)

認知症予防で「食」を
テーマにするのは
何故ですか?

健康の源は「食べること」で、健康を保つためには「食べる力」が不可欠です。
摂食嚥下障害はもちろん認知症と深いつながりがありますし、「しっかり噛んで飲みこむこと」は脳に刺激を与えて活性化し、認知症予防にもつながると考えます。『健康の源は「食べること」で健康を保つためには「食べる力」が不可欠です。』と参加者にお話ししています。咀嚼の大切さや口腔ケアについても紹介しています。
そもそも食べない人はいない訳ですから、「食」については関心が高く、ネタもつきません。参加者の興味のあることを取り上げると熱心に話を聞いてもらえます。

摂食嚥下障害予防の取り組みとして、私たちも嚥下体操をやったことがあります。
今度、エルメッドが提供されている「摂食嚥下障害スクリーニングのための質問シート」をみんなでやってみようかと言っています。楽しそうに参加されている方々の様子を見ていると、このような会に参加すること自体が認知症予防につながっているのではないかと思えてきます。

参加者が楽しめるように
心がけていることは
なんですか?

生活に密着したテーマで、参加型にすると盛り上がります。
例えば塩分制限であれば「お味噌汁を1日に3杯飲んでいる人?」などと問いかけ、「冷蔵庫に何が残っている?」と尋ねながら減塩メニューを紹介します。「食材と1日摂取量」をお題とした会では、商店街の八百屋さんから旬の野菜や果物を買ってきて、「ニアピンの方にはプレゼントします。」などと言いながら1品目と摂取量の関係クイズをやりました。
また、実際に身体を動かすことも好評で、高齢者向けオリジナルストレッチ体操や嚥下体操なども取り入れています。

  • 商店街の八百屋さんからクイズの景品として野菜や果物を買います。

  • 赤ニコカフェの様子。認知症予防体操。

赤ニコカフェを
開催するようになって、
よかったことは何ですか?

病院を受診する前など、薬以外の相談にも来てくださるようになりました。
もともと処方箋をお持ちいただいている患者さんが多いのですが、赤ニコカフェで仲良くなっているので、患者さんはさらに薬局に立ち寄りやすくなったのだと思います。受診される前に「病院に行く必要があるか?」、行くとしたら「どの病院か?」、「何科か?」などと尋ねられることが多くなりました。また、管理栄養士も常駐しているので、来局された方の栄養相談等にも対応をしており、より身近な薬局と感じて頂いております。

【赤ニコカフェ】の
今後の展望について
お聞かせください。

今後も「食」を中心に認知症カフェを続けていきたいと考えています。
「認知症」は急速に進む超高齢化社会において避けては通れないテーマです。
時流に合った正しい情報を発信し、地域の皆様が、安心・安全・快適な生活ができるようにサポートし、末永く開催していきたいと考えております。
また、健康サポート薬局板橋区第1号店として薬だけに頼らない健康管理が提案できる健康な暮らしのパートナーとして、地域に根ざした活動を続けてまいりたいと思います。

2018年11月 赤ニコカフェ開催案内ポスター

摂食嚥下障害対策支援
ツールご活用事例

「食べる力」をテーマに、摂食嚥下障害対策支援ツールを使って、患者さま向け健康教室(「赤ニコカフェ」)を実施された様子をご紹介します

実施予告
薬局などにポスターを掲載して実施を予告しました。

実施内容
赤ニコカフェでは、摂食嚥下障害質問シートを継続的に活用し、患者さまの食べる力・飲みこむ力(摂食嚥下機能)の経時的変化を確認していただいています。

実施内容の詳細

使用した資材

1摂食嚥下障害スクリーニングのための質問シート ダウンロードページはこちら

2摂食嚥下障害一般向け説明用資料の一部 ダウンロードページはこちら

3嚥下障害の患者さま、高齢の患者さまの食事方法のポイント

  • (1)摂食嚥下障害スクリーニングのための質問シート

  • (2)摂食嚥下障害一般向け説明用資料の一部を使った
    ハンドアウト(当日用いて説明も実施)

  • (3)嚥下障害の患者さま、高齢の患者さまの食事方法のポイント

認知症カフェ当日
(2018年11月実施)

摂食嚥下障害対策
支援ツール

地域の患者さまを未病予防に導く健康支援に、市民向け説明会用の資料に摂食嚥下障害対策支援ツールをお役立てください。

株式会社メデカルユニオン
http://medicalunion.jp/
〒175-0092 
東京都板橋区赤塚1-9-15 並木ビル1F
TEL:03-3930-1055 FAX:03-3930-1119

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