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DYSPHAGIA Q&A摂食嚥下障害Q&A

監修:浜松市リハビリテーション病院 
病院長 藤島一郎

ご活用事例紹介 
さくら薬局 行方麻生店さま

05「摂食嚥下障害質問シート」を活用して、多職種と連携しながら
服薬支援・管理を行う取り組みを全国の店舗で展開中!

茨城県行方市 さくら薬局行方麻生店さま取材日:2021年10月15日

2020年9月より、薬剤師による服薬期間中のフォローアップが義務化されました。薬が効果を発揮するには、正しく服用されていることが大前提です。高齢の患者さんでは、摂食嚥下障害の影響で適切に服薬できていない場合もあり、確認すべき大切なポイントとなります。

さくら薬局グループでは、日医工の提供する「摂食嚥下障害質問シート」を活用して患者さんの状態を把握し、医師や歯科医師などの多職種と連携しながら服薬支援・管理を行う取り組みを全国の店舗で展開しています。最初に取り組みを始めた行方麻生店・清弘崇士先生と、取り組みを他の店舗に広げた石川慎祐エリアマネージャーにお話を伺いました。

左:さくら薬局 行方麻生店 管理薬剤師 清弘崇士先生
右:さくら薬局グループ 茨城ブロック エリアマネージャー 石川慎祐さま

薬局で摂食嚥下障害の
スクリーニングを
始めようと思ったきっかけを
教えてください。

散剤が処方された患者さんの在宅訪問をした際、薬をうまく飲み込めず口の中に残っているというケースに遭遇したことが、最初のきっかけでした。そのときは錠剤に変更することで解決したのですが、もしかしたら嚥下の力が落ちていたのではないか、そうした患者さんはほかにもいるのではないかと考え、嚥下機能の評価を始めることにしました。

さくら薬局 行方麻生店
管理薬剤師 清弘崇士先生

摂食嚥下障害質問シートを
どのように使用されていますか?

在宅では全ての患者さんを対象に3、4か月に1度、質問シートで嚥下機能の評価を行っています。外来では65歳以上の患者さんや薬剤性嚥下障害を引き起こす可能性のある薬が処方された患者さんを対象に、投薬時に5項目の質問シートをお見せしながら口頭で確認しています。日医工さんから提供いただいた大きな下敷きタイプの質問シートは文字が読みやすく、時間のない外来でもスムーズに嚥下機能のチェックが行えるので非常に便利です。

質問シートによる
嚥下機能の評価結果は
どのように活用されていますか?

在宅の場合は、評価結果を訪問薬剤管理指導報告書とともに医師やケアマネジャーに提出し、情報共有を行っています。また、外来でのチェックで嚥下機能の低下が見受けられる場合には、一包化や剤形変更、簡易懸濁法の提案を行っています。薬がしっかり飲めているか投薬後にフォローアップする際にも、評価結果は役立っています。

全国のグループ店舗へ
浸透させるために、
どのような工夫を
されたのでしょうか?

まずは茨城県の健康サポート薬局でこの活動を推進し、そこから県内の全店舗に広げていきました。日医工さんにはWeb勉強会を開催していただき、薬局薬剤師全員が摂食嚥下障害に関する知識を習得してからスクリーニングを開始しました。訪問歯科医と連携している健康サポート薬局では、スクリーニングがきっかけで歯科衛生士の在宅訪問につながった事例もあります。こうした活動を全国の健康サポート薬局に広げるべく、質問シートの活用方法がひと目で分かるフローチャートを用意しました。スクリーニング結果が多職種連携や地域連携薬局における情報共有に活用できると示すことで、実施する店舗のモチベーションにつながると考えています。

さくら薬局グループ 茨城ブロック
エリアマネージャー 石川慎祐さま

地域医療の発展において、
薬局としてどのような役割を
果たしていきたいと
お考えでしょうか?

摂食嚥下障害のスクリーニングのように、薬局に求められることに積極的に応えていくことで、地域包括ケアシステムの一翼を担う存在になれたらと思っています。今後も健康サポート薬局や地域連携薬局を中心に様々な活動を続けていき、地域の皆さんから必要とされるような薬局を目指していきたいです。

(株)ネクスウェイ 医薬情報おまとめ便サービス2022年2月号特集企画に記事掲載

取材ご協力

さくら薬局 行方麻生店
https://www.kraft-net.co.jp/
〒311-3832 
茨城県行方市麻生1164‐4
TEL:0299-72-0385
FAX:0299-72-0383

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